福祉用具の販売やレンタルサービスを行っている、フランスベッドの「メディカルサービス事業」。業界のリーディカンパニーとして、独自の商品やサービスを展開しています。今回は入社1年目と2年目のメディカルサービス事業の営業職5名にお集まりいただき、福祉業界に進んだ理由や仕事のやりがいなど様々なテーマでお話しいただきました。
座談会メンバー
*この座談会は2022年12月に行ったため、所属は当時のものです。
Q1福祉業界に進んだ理由
- K・T
- 皆さんは、どうして福祉業界に興味を持ったんですか?
- C・Y
- 私は将来、人をサポートする仕事がしたいと考えていて、大学で心理学を学んでいました。授業の中で福祉業界について学ぶ機会があり、福祉用具は支援が必要な方だけでなく介助者の負担も減らせるということを知って、多くの方のサポートができるすごく素敵な仕事だなと思ったんです。
- A・N
- 私は大学院で義足やコルセットなどを作る“義肢装具士”の資格を取得しました。そんな中で、装具が壊れてしまった方がどうして良いかわからず、そのまま使い続ける“装具難民”と呼ばれている方が多くいることを知って…。装具は医療分野になるんですが、一度製作したら、アフターフォローするシステムがなくて。でも福祉用具は定期的に私たちやケアマネジャーさんが訪問しメンテナンスをしたり、さらに必要なものを提案したりすることができて、お客様の人生をサポートすることができるこの仕事に惹かれました。
- K・T
- 志が高いですね!しかも医療分野の知識も持ち合わせているから、ケアマネジャーさんやお客様にさらに踏み込んだご提案ができそうです。
- H・H
- 私は元々、知識や経験が豊富な祖父母と話すのが大好きだったんです。言葉の一つひとつに重みがあって。そんな大切な人をサポートできる福祉用具に興味を持って、フランスベッドに入社を決めました。
- T・K
- フランスベッドに入社した時に、家族の反応はどうでしたか?
- H・H
- すごく喜んでくれました!実際に祖父が介護保険で福祉用具をレンタルすることになったのですが、「国に援助してもらうなんて迷惑をかけるから、介護保険は使わないよ」と受け入れてくれなくて…。そこで私が「これまで長い期間働いてきたんだから、受ける権利があるんだよ。それに介護するお母さんの負担も軽減してくれるんだから」と声をかけると、「そっか。じゃあ利用してみようかな」と言ってくれて。その時は本当にうれしくて、心の底からこの仕事をしていて良かったと思いました。それ以来、お客様にもそのように伝えています。
- C・Y
- すごく良いお話ですね。特に年配の方は介護保険を利用することに抵抗を持つ方が多いから、介護者の目線でもお話しできるとご納得いただけるのかもしれません。勉強になります!
Q2自分の営業スタイルを確立するには
- C・Y
- 今私たちはマルチサポート職として、営業の方に同行してお客様のご自宅や施設に伺ったり、福祉用具のメンテナンスセンターでメンテナンス業務について学んだりしています。営業デビューをした際に、どのように自分の営業スタイルを築いていったら良いか、A・N先輩に教えていただきたいです。
- A・N
- 難しい質問!(笑)まだ営業職に就いてからそんなに時間が経っていないので、自分の営業スタイルが確立できているか分かりませんが、私は前任者がどのようにお客様と関わってきたのか、どのような事に注力してきたかをヒアリングするようにしています。そうすると、担当しているお客様のニーズやタイプなどが分かり、どのように接すれば良いかが見えてきます。でも、営業のスタイルは色々な形があるから、情報を基に自分なりにお客様との信頼関係を築いていけば良いと思います。
- C・Y
- なるほど!情報収集することが大切なんですね。お客様とコミュニケーションを取るのは好きなんですが、やっぱり独り立ちできるか不安で…。
- K・T
- 実は私も「営業デビューが不安です…」と営業所の所長に相談したんですが、「好きにやれば良いよ!」と。「真っ白な画用紙があってそこに僕が色とりどりの色鉛筆を用意するから、K・Tさんは自由に絵を描いていけばいい。それで成績がついてこないんだったら、営業所のみんなでフォローするから!」とおっしゃってくださり、すごく感動しました。
- A・N
- 心に残る素敵な言葉だね。
- K・T
- その言葉をかけていただいた後に歩行器を使われているお客様のご自宅へモニタリングで伺ったんですが、「これがないと本当に生活できないから、とても助かっているよ。ありがとう!」と言っていただいたんです。私がご提案した歩行器ではなかったのですがそんな言葉をかけていただいて、私も独り立ちしてもっとたくさんのお客様のお役に立ちたいと強く思いました。
- T・K
- お客様からのありがとうの言葉や笑顔を見ると、やりがいを感じますよね。先日営業所の所長と居宅の開拓に同行させてもらったんですが、チラシをお配りして一言お話しするだけで、滞在時間がすごく短くて。「こんな短時間で良いんですか?」って、思わず聞いたら「僕は今担当しているお客様のアフターフォローやご提案に全力を注ぎたいんだ。そうすると、お客様のQOLが上がり、ケアマネジャーさんも喜んでくれて、自分にも会社にもプラスになる良い連鎖が生まれるんだよ!」って言われたんです。
- C・Y
- お客様を紹介してくれるケアマネジャーさんの存在ってすごく大きくて、まずはその関係性を築くことに注力しなくちゃって思っていました。
- T・K
- 私も「こんな営業方法があるんだ!」ってすごく驚いたんです。A・N先輩がおっしゃっていたように営業の仕方は十人十色だから、色んな方のエッセンスを吸収して、自分の営業スタイルを見つけていきたいです!
Q3フランスベッドの好きな商品は
- H・H
- フランスベッドの強みは、豊富な商品ラインナップですよね。皆さん好きな商品はありますか?
- C・Y
- 私は「マルチフィットベッド」がお気に入りです。マットレスを敷く床板の「ボトム」の長さやひざの位置を調整できるので、ご利用者の体型に合わせてカスタマイズできる点がすごく良いなと感じています。
- T・K
- 「マルチフィットベッド」は人気の商品ですよね!通常の介護ベッドは弧を描くように昇降するものが多いですが、垂直に昇降するのでコンパクトな設計になっているところも「マルチフィットベッド」の大きな魅力だと思います。介護ベッドの設置スペースにお困りのお客様も多いので。
- H・H
- 自宅で介護ベッドの設置スペースを確保するのは、なかなか難しいですからね。私は「超低床フロアーベッド」のアイデアにすごく驚きました。ご利用者の中には布団に慣れている方も多いので、介護ベッドは高さがあって怖いという声もよく聞きます。そういった不安を軽減できるので、ご利用者に寄り添った商品だなと思います。
- K・T
- 車いすのご利用者は室内を這って移動されている方も多いのですが「超低床フロアーベッド」は介助者の手を借りずご自身でベッドに上がることができるので、そういった点でもすごく良い商品だなと感じています。日中はベッドを高くすることで、介助者の負担も軽減できますし。
- A・N
- 私たちはご利用者の住宅環境を整備するのも大切な仕事ですが、「マルチフィット手すり」は工事が不要なため置くだけで、ご利用者の移動のサポートができるのでお気に入りです。手すりの形状や素材もバリエーションがあって、組み合わせることで様々な用途や住宅環境にフィットするところもかゆいところに手が届く良い商品だなと思います。フランスベッドの商品は、豊かな発想力も魅力ですよね。
- C・Y
- フランスベッドは商品ラインナップが豊富なこともあって、商品知識を増やしていくのが難しくて…。A・N先輩はどのようにされていますか?
- A・N
- 私はカタログを見ているだけだと、全然知識が入ってこないタイプで…。だからできるだけ実際に商品を見て、触る機会を増やすように心がけています。例えば今マルチサポート職では福祉用具の点検でお客様宅を訪問していると思いますが、点検リストに見たことのない商品があったら積極的に伺うのがおすすめです。実際に動かしてみると商品の構造などが分かって、自然に知識が入ってきます。特に商品の重さはその商品の形によって体感する重みが違うので、確認しておけると良いと思います。
- C・Y
- A・N先輩はそうやって自分で商品に触れるタイミングを作ってきたんですね。すごいです!
- A・N
- 実際に商品を触って見たほうがお客様からのご質問にも説得力のある回答ができるようになって、自信もついてくると思います。私はマルチサポート職をしていた時は福祉用具の点検リストに見たことのない商品を見つけるとワクワクしていました(笑)!
Q4今後の目標は
- C・Y
- まだ営業としてスタートを切ったところなので、1人前になるのが目標です!学生時代は飲食店で4年間アルバイトをしていたのですが、お客様に素早く商品を提供するために様々なことを先読みして行動に移すことに注力していました。これが私の強みだと思うので、フランスベッドでもこの能力を活かし、お客様のニーズに応えるために何が必要かを的確に捉えて、お客様から信頼される営業になりたいです。
- K・T
- 私もどんな時でもお客様のことを一番に考えて、お客様に寄り添う温かい営業になるのが目標です!営業所の先輩が「営業の仕事では数字が付きものだけど、お客様のためを思った行動は例え時間がかかっても必ず実を結んで次につながっていくよ」とおっしゃっていたので、その言葉を胸に成長していきたいです。
- T・K
- 営業としてまだまだ学ばなくてはいけないことがたくさんありますが、失敗を恐れずにどんどん挑戦していきたいと思います。そして最年少で所長になるのが大きな目標!周りに優しく手を差し伸べてくださる先輩方がたくさんいるので、結果を残して営業所の皆さんに恩返しをしたいです。
- A・N
- 皆さん目がキラキラしていて、いいですね(笑)!私は3・4カ月前から新しいエリアの担当になったのですが、前任の上司が10年以上担当していたエリアということもあって、未だに上司に連絡が入ってしまうんです。お客様との信頼関係づくりを丁寧に行って、「フランスベッドならN君!」と即座に思っていただけるように努力を重ねたいです。そして、ゆくゆくは「いつも良い戦略を考えてくるな!」と言っていただけるように営業所のブレーンとなることが目標です。
- H・H
- フランスベッドでは、福祉用具のレンタルに加えて住宅改修というアプローチができて、お客様の生活を豊かにできることが強みだと思うので、その経験をたくさん積んでいきたいです。A・N先輩は住宅改修のご提案のポイントってなんだと思いますか?
- A・N
- お客様のご自宅に伺った際に、自分がこの家で生活するとしたらどのような動線になるかを頭の中でシミュレーションしてみると良いと思います。例えば杖を突いているお客様で玄関の上がりかまちが低いお家だったら、靴を履く際にここに手すりがあった方が便利かもしれないなどと、必要なものが見えてくるはずです。
- H・H
- なるほど!今度シミュレーションしてみます。今日は皆さんとお話しできてすごく勉強になりました!
- A・N
- こちらこそ、ありがとうございました。いつまでもお客様から信頼を寄せていただけるフランスベッドであり続けていくために、一緒に頑張っていきましょう!